児童相談所
子どもを守る国の機関
児童相談所(児相)は、虐待を受ける子どもを守るための国の機関です。
「自分はそこまでじゃない」と思うかもしれないけど、児相が気になる時点で虐待なことが多いです。
生活が変わるのは怖いかもしれないけど、悪い噂を聞いたかもしれないけど、使うことを常に選択肢の中に入れて欲しいです。
あと、無料で衣食住・進学もサポートしてもらえることは、ほぼないです。成人したら初利用の人は使えなくなるので、「18歳になったら自分で頑張ってね」となり結構きついです。使うならなるべく早めに使って欲しいです。
通報の仕方
電話ができるなら
近くの児童相談所につながります。
電話番号 | 189 |
|---|---|
営業時間 | 24時間 |
電話ができないなら
メール | |
|---|---|
LINE | |
営業時間 | 平日8:30~17:15 |
以下の方法もあります。児相に繋げる前に聞き取りなどは入るかもしれないけど、近い結果を得ることができると思います。
- 交番で「助けてください。虐待を受けていて、親から逃げてきました。児童相談所に電話をしたいです。」と伝える。
- 先生や保健室の先生に「虐待を受けている。助けてほしい。」と伝える。
- 近くの家をピンポンしたり、駅員やお店の人に「助けてください。虐待を受けていて、親から逃げてきました。189に電話してくれませんか。今は家には帰りたくないです」と伝える。
保護されるための注意点
今の支援の方針は「家で育てる」なので、少しでも家に帰りたいそぶりを見せると家に返されます。「家には絶対帰らない」くらいの意思と主張が合った方が良いです。「帰ったら自殺する」というと、絶対に帰されません。
セリフ
「今親から虐待を受けていて、命の危険を感じます。助けてください。」
「親から〇〇をされています。助けてほしいです。」
もっておくといいもの
今まで親からされてきたことの日記・画像・動画。
※性的虐待の場合は、そのとき身につけていた下着ももっていこう。気持ち悪いと思うけど、体も洗わずに。それが証拠になります。
「虐待」とは?
虐待の種類
- 身体的虐待(暴力、外傷を与える)
- 心理的虐待(軽蔑、威嚇、搾取、情緒的不応答、教育虐待)
- 性的虐待(わいせつ(セクハラ)行為)
- ネグレクト(家事をしない、放置)
どこかまでが虐待?
親側の気持ちや考えは関係なく、子どもを傷つける行為は虐待です。「私がバカだから」「人に頼るのは甘えだ」と思いとどまる必要はないです。悩む場合は、他の相談窓口に「これって虐待ですか?」と聞いてみるのが良いでしょう。
過保護・厳しい教育・愛情不足の場合
本当に残念ですが、身体にわかりやすいダメージがない場合、支援を受けることができるかは難しいのが現状です。
難しい理由が、「親が認めないことが多い」ためです。
録音をとるのはおすすめですが、本当のつらさは録音だけだと伝わりにくいです。
「殺してやる」「体売ってこい」など、わかりやすい決定的な言葉の録音が取れたら、確率は上がると思いますが、心理的虐待は支援を受けにくいのが現状です…。
下にも書きましたが、緊急なら民間のシェルター、まだやれることがありそうならnigerunoの色々な手札を試すことをおすすめします。
優しいときもあるからOKではない
「でも優しいときもあるから」という語りはよく聞きます。でも、優しいときもあるからOKとはならないんです。
いじめで考えてみてください。放課後いじめてても、授業中は優しければOKですか?
親子関係は客観視するのがとても難しいです。「産んでくれたし」「家族だから」それは、かけがえの無いものでもあり、呪いです。
どうか、親のことを見るのではなく、自分のことを見てあげてほしいです。
通報するとどうなるか
どうであれ、親・先生・役所の人に情報が共有されます。
緊急性が高い場合
命に危険がある場合(「今から死にます」などと言った場合も含む)は、職員さんが家にきます。
対応が後日になる場合
後日、職員が家に来る、担任と話をするなど。
対応の種類
どの対応になるかは、ケースと地域によります。
親への指導
子どもは家に帰り、親が適切な養育をするように、指導・家庭訪問などが行われます。継続的に続くことも多いです。
一時保護
必要な場合は、2ヶ月まで施設などで家から離れて暮らします。
児童養護施設か里親等に移動する
上の対応でも不十分な場合は、児童養護施設か里親や親戚に預かられることになります。
親せきの家に移動する
親戚の家で世話をしてもらう方が適切そうな場合は、親せきの家に移動することも多いです。
通報するか悩むとき
前述のように、家に帰りたいそぶりを見せると家に帰されることが多いです。そして、その後の指導などを親が真面目に受けるかどうかはわかりません。
帰ったら「通報しやがって」と逆にエスカレートし、行動を制限されるリスクもあります。
「ずっと施設にいた方がいい」なら通報して保護される、よりよく耐える方がベターならそれも選択肢。
一時保護と児童養護施設は違う
「保護意味なかった」「施設の評判って悪いらしい」そんなことを聞いた人もいるかもしれません。
しかし、注意した方がいいのが「一時保護」と「児童養護施設」がまざっていることが多いということです。
下にも詳しく書きますが、「一時保護(原則2か月以内)→施設or里親など(数週間〜大学生まで)」というルートです。
地域にもよりますし、人にもよって感じ方は違いますが、「一時保護はきびしい生活」「施設は家みたい」という人は多いです。
一時保護とは
まずは安全を守り、今後どのような支援をしていくか調整する場所です。そのため、生活のルールはきびしく、学校にも通えなくなることが多いです。期間は数ヶ月程度です。
児童養護施設とは
同じような境遇の子たちと暮らす場所です。門限や決まったスケジュールはありますが、安定した衣食住があります。
通える範囲であれば、転校しないでいい場合もありますし、虐待していない方の親とだったら面会で会うこともできます。
「児童養護施設に入って本当によかった」「施設での暮らしは嫌だった」という人は両方いるのですが、今の状況も辛いないら、児童養護施設の方が違法行為はできない(暴力・暴言など)ので、逃げた方がいいのかなと思います。
【天国or地獄】児童養護施設のリアル Ι NGなしの質問 Ι 2SQ(日本財団)
里親とは
「里親」という親の代わりになる人の家で過ごします。ずっとその人のもとで暮らす場合から、数週間だけの場合など、種類はいろいろあります。里親に保護されるかは、その地域や状況によって変わります。
シェルターとは
「児童相談所はこわい」「施設ではなく自分に合った解決方法を探してほしい」という人は、民間のシェルターに相談をしてみると良いです。
