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絶縁が必要な人へ

日本の法律として、家族と「絶縁」することはできませんが、それに近い手続きはあります。

ここまではやった方がいいかどうかは人によりますが、必要な人は検討してみてください。

転送サービス

こんな人におすすめ

実家に届く郵便物を新居で受け取りたい人。

できること

実家に届く郵送物を、新居に届くようにできます。webで簡単にできます。

※この仕組みを使って、郵便物にGPSを入れて新居を特定する手口があります(違法)。そこまでのリスクがある場合は、次の住所の閲覧制限もした方がいいです。

転送サービス(郵便局)

住所等の閲覧制限

こんな人におすすめ

実家を出た後の住所を親に知られたくないけど、親が住民票や戸籍などを取り寄せて住所を調べる可能性がある人。

やること

自分の住民票、戸籍の附票、住民基本台帳などを自分以外の人が閲覧できないようにする。

全体の流れ

「分籍 → 住民票等の閲覧制限」

必要であれば、「本人通知制度」と「税情報の閲覧制限」も利用する。

分籍

分籍をするだけで住所の閲覧に制限をかけることができたり、絶縁ができるものではありませんが、親族だと戸籍の附票の請求から住所がわかるので、住所に閲覧制限をかけるには先に分籍をした方が良いです。

注意点

  • 一度分籍すると元の戸籍には戻れません。
  • 手続きは18歳以上から。

住民票等の閲覧制限

「支援措置」とも言います。以下のものに閲覧制限をかけます。

  • 住民基本台帳の一部の写し
  • 住民票(除票を含む)
  • 戸籍の附票

注意点

  • 住民票の閲覧制限をかけると、コンビニで住民票の請求ができなくなります。
  • より住所を知られないようにするためは、そもそも住民票を異動せずに引っ越す、という方法もあります。ただし、日常生活上の不便や行政の支援が受けられないデメリットもあるので、慎重に検討しましょう。
  • 一年ごとに更新しなければいけません。
  • 閲覧制限をかけたとしても、自分の自転車を放置し、警察が持ち主に連絡をする際に、実家に連絡が行くということもあるようです。その際に「〇〇区の警察です」と言われるとバレるので、放置自転車には気をつけましょう。

取得のコツ

閲覧制限を認めるかどうかの判断のために、児童相談所や警察署に問い合せを行う場合があります。自治体から相談機関への問い合せの際に、自分のことを回答してもらうためにも、事前に警察や役所に相談しておくことが望ましいです。

本人通知制度

事前に通知の希望を登録しておくことで、自治体が住民票の写しや戸籍謄本等を本人以外の第三者に交付したときに、本人に通知する制度があります。気になる人は合わせて使ってください。「住民票 本人通知制度 {自分の住んでいる場所}」で検索するか、役所の市民課に問い合わせてください。

税情報の閲覧制限

税金に関する証明書などにも住所の記載がある場合は、第三者に交付申請照会される可能性があります。これを防ぐために、税業務の支援措置というものがあるので、気になる人はこちらも使ってみてください。住民票の閲覧制限の際に同時に紹介される場合もありますが、対応は自治体によって異なります。利用したい人は、住所の閲覧制限の時に職員に聞くか、市役所の税務課に問い合わせてください。

ステップ

引っ越しをする場合、分籍は引っ越し前、引越し直後に住民票等の閲覧制限を行うことが望ましいです。

1

戸籍全部事項証明書(謄本)をコンビニや戸籍のある役所から取り寄せで用意する

2

役所の戸籍課で分籍届を書いて1とともに提出。(このとき、本人確認が行われる場合があるので、運転免許証やパスポート等身分が確認できるものも持っていきましょう。印鑑もあると、訂正を求められたときに便利です。)

3

証拠を用意する。(録音・何をされたかの記録(日記などでも可)・病院の診断書など。なければ、幼少期から今までされてきたことを具体的に書いてまとめます。)

4

「支援措置申出書」を手に入れる(市役所のHPからダウンロード、市民課に問い合わせ)

5

3・4を持参して相談機関に住民票等の閲覧制限をしたいことやその理由を相談(警察の生活安全課、児童相談所、市役所の子育て支援課・児童相談室・配偶者暴力支援センター・DV相談窓口‥etc)

6

相談機関に意見とサインを書いてもらえたら市役所の住民課に提出

7

完了!支援措置決定通知書が届きます。一年ごとの更新も忘れずに

捜索願不受理届

こんな人におすすめ

家を出た後に、親が警察に「誘拐された!」「子供が行方不明になった!」とおおごとにしそうな人。

できること

親が警察に捜索願を出しても、捜査を行わず、居場所を伝えないようにする。

置き手紙

家を出る時に「自分の意志で家を出ること」「探さないでほしいこと」を明記した手紙やメールを残すことがまずはおすすめです。

捜索願不受理届

警察に捜索願を出しうる親の場合は、あらかじめ警察署の生活安全課などに相談しておくことをおすすめします。書類の書き方などは地域によって異なりますが、まずは先に相談して万が一そのようなことが起きた時に、先に連絡してもらえるようにすると良いでしょう。

婚姻届不受理届

こんな人におすすめ

親が勝手に自分と誰かの婚姻届を出す可能性がある人。

できること

本人が窓口に来て届出したことを確認できない限り、届出を受理しないようにする。

提出先

本籍がある市町村の「戸籍課戸籍担当」(本籍地でなくても提出はできます)

提出物

不受理申出書 1通(役所の戸籍課戸籍担当からもらえます。)

  • 本人確認書類(顔写真付きのもの(マイナンバーカード等)が望ましいです。顔写真付きのものが無い場合は2種類以上の本人確認書類を持っていきましょう)

メリット

取下げなどをしない限り、不受理の期間制限がない

改名申し立て

こんな人におすすめ

名前を変えたい人。

できること

「正当な事由」がある場合に名前の変更ができることがあります。

コラム
「名前変更」した本人に話聞いてみた

相続放棄

こんな人におすすめ

親が亡くなったけど相続問題には関わりたくない人。

できること

親の借金を放棄できますが、遺産も相続できなくなります。生前放棄はできません。

期間

被相続人が死亡したことを知ったときから3か月以内。

必要な書類

それぞれの書類の詳しい説明は以下でします。

  • 相続放棄申述書
  • 亡くなった人の住民票除票
  • 亡くなった人の戸籍謄本
  • 自分の戸籍謄本
  • 収入印紙(800円)
  • 返送用の切手

相続放棄申述書

相続を放棄する旨を記載する申請書です。裁判所のHPからダウンロードできます。各裁判所にも置いてあります。

相続放棄申述書

住民票除票

亡くなった人の住民票。亡くなった人の本籍地の役所で取得できます。郵送も可。

戸籍謄本

本籍地の役所で取得できます。郵送も可。地域によっては、コンビニで取得できます。

申請が大変な場合

弁護士や行政書士にお金を払って任せることもできます。

生前に放棄したい場合

生前放棄はできませんが、絶縁に近い状態にしたい人は、事前に宣言することでトラブル回避を試みることはできます。下は内容証明郵便の文章例です。

通知書

令和〇年〇月〇日

差出人 〇〇

〇〇様

私は、将来、私が相続する可能性のある貴殿に関する全ての遺産について、本書をもって放棄することにしましたので、通知します。

また、本書の到達後、私に対する一切の面会又は交渉の申入れ、電話連絡若しくは電子メール等での接触を試みる行為を固くお断りします。

内容証明郵便

口頭のやり取りで「言った・言ってない」の争いになりやすい場合、内容証明郵便で送ることも有効です。「送った」という記録が確実に残ります。

内容証明 ご利用の条件等(日本郵便株式会社)